▼ア行
アセチル化ラノリン(酢酸ラノリン)【エステル類】
ラノリンによるアレルギー反応は、ラノリンアルコールやラノリンヒドロキシ脂肪酸の水酸基に原困があるといわれている。その水酸基を無水酢酸を使用して、アセチル化したアセチル化ラノリンが開発された。このアセチル化ラノリンは、アセチル基を導入することにより低アレルゲン性となり、さらにラノリンの有する吸水性がなくなって親油性となり、鉱物油によく溶けるのでベビーオイルに、エモリエント性を活用してコールドクリーム、口紅などに便用されている。また石けんやシャンプーの過度の脱脂を防ぐための過脂肪剤として配合されている。
アポカド油【植物油脂類】
ワニナシの果実がら得られる淡緑色〜暗緑色の油脂である。ワニナシは熱帯地方で広く栽培されている常緑喬木である。オレイン酸、リノール酸などの不飽和脂肪酸が多く、そのほかパルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸やピタミンA、B、D、レシチンを含む。表皮に容易に浸透し、エモリエント効果を与えるので、各種クリームに便用される。
アラキドン酸【高級脂肪酸】
動物界に広く分布している不飽和脂肪酸である。微黄色の液体で、通常わずかに魚油臭がある。リノール酸、リノレン酸と共に体内では合成することのできないので必須脂肪酸とよぱれる。薬用としてはリノール酸、リノレン酸と共にピタミンF欠乏症に用いられる。
α−オレフィンオリゴマー【炭化水素】
特殊な精製技術によってつくられた無色透明な液体の合成炭化水素である。感触がスクワランと類似し、安全性が高く、乳化しやすいので、化粧品の油性成分として各種クリーム、マッサージオイル、サンタンオイルなどに広く使われる。
アルモンド油(アーモンド油)【植物油脂類】
へントウ油(扁桃油)ともよばれ、扁桃の核仁により採取される無色〜淡黄色の油脂である。アルモンド油はオリーブ油と同様、オレイン酸が主成分で80%前後含まれているが、オリーブ油に比較してやや不飽和度が高く、凝固点は相当低い。エモリエント効果が高く石けん、各種クリーム、サンタンオイルの原科に使用される。アルモンド油に似たものにパーシック油があり、これはアンズまたはモモの核仁から得た脂肪油でアルモンド油と同様に用いられる。
イソステアリルアルコール【高級アルコール】
化学合成により得られる無色透明の高級アルコールである。最近では、イソステアリン酸を還元したイソステアリルアルコールも製造されるようになった。ほかの油性物質との相溶性がよく、熱安定性、酸化安定性にもすぐれており、リキッドタイプのメイクアップ製品、乳液の流動性の調整剤や可塑剤として使用される。
イソステアリン酸【高級脂肪酸】
炭化水素から合成される飽和脂肪酸である。ステアリン酸は固体であるのに対して、イソステアリン酸は無色〜淡黄色の液体である。オレイン酸に性状が類似しているが、オレイン酸に比較して酸化されにくく、非常に安定であり、オレイン酸にまさる原科として同様に用いられている。
イソステアリン酸イソセチル(イソステアリン酸ヘキシルデシル)【エステル類】
2−ヘキシルデカノールのイソステアリン酸エステルであり、無色〜淡黄色の透明な油液である。皮膚に対する刺激性が非常に少なく、酸化されにくい。化粧品に使用しても油ぎった感じを与えず、皮膚を保護する作用を示す。クリーム類、乳液などの油性成分として使用すると、皮膚に対する触感が向上する。
イソステアリン酸コレステリル【エステル類】
コレステロールのイソステアリン酸エステルである。淡黄色〜褐色のワセリン様の物質で、わずかに特異なにおいがある。イソステアリン酸コレステリルは類似細胞間脂質といわれ、すぐれたエモリエント効果を有する。クリーム、フアンデーション、口紅などに使用される。
ウンデシレン酸【高級脂肪酸】
ヒマシ油の熱分解で得られる無色〜黄色の液体、または白色〜淡黄色の固体である。人間の汗の成分の一つで、人体に対する作用は緩和である。皮膚を衛生的に保つ目的で、亜鉛華と併用され、タルカムパウダーに利用される。また、トリエタノールアミンで中和した形で乳化製品に使用されたり、外用薬では、自癖菌、カンジダ症に対して抑制作用を示す。
エルカ酸オクチルドデシル(EOD)【エステル類】
2−オクチルドデカノールとエルカ酸とのエステルである。ホホバ油に含まれているエルカ酸を使っているため、アメリカではこのエステルを合成ホホバ油と称している。ホホバ油と似た感触なので、軽いタッチで、のびがよい。ファンデーション、クリーム、乳液、頭髪用化粧品などに使用される。
オクタン酸セチル(2−エチルヘキサン酸セチル)【エステル類】
セタノールと2−エチルヘキサン酸より合成した液状エステルである。水鳥の羽毛脂に似た合成油(パーセリン)で、皮膚に対する刺激もなく油ぎらない使用感を与える。のびがよくさっぱりした感触が得られるので、油性成分、エモリエント剤として、クリーム、乳液などに広く便用される。頭髪用化粧品に用いても、べとつかず、のびがよく髪を柔軟にする。
オクタン酸セトステアリル(2−エチルヘキサン酸セトステアリル、イソオクタン酸セトステアリル)【エステル類】
2−エチルヘキサン酸とセトステアリルアルコールより合成した液状エステルである。水鳥の羽毛脂に似た合成油で、肌によくなじみ、のびがすぐれている。油性成分、エモリエント剤として各種クリーム、乳液、メイクアップ製品、マッサージオイルなどに使用される。
オクチルドデカノール【高級アルコール】
2分子のデシルアルコールの縮合物であり、無色〜淡黄色の液体である。オクチルドデカノールの特性は、空気中で変敗せず安定なことである。また流動パラフィンより油牲が弱く、皮膚への感触もよく、よくのび、皮膚刺激が少ない。クリームや乳液、ヘアクリームなどに油性原科として便用される。無刺激で多少の紫外線吸収作用を有することから、サンタンオイルのべ一 スとしても使用されている。
オリープ油(オリプ油)【植物油脂類】
才リーブの果実から採取される淡黄色〜淡緑黄色の油脂でわずかに特異なにおいがある。オレイン酸が主成分で平均82.5%含有し、そのほかリノール酸、パルミチン酸を含有している。オレイン酸が主成分であるため良質の石けん原料として便用されるほか、酸化しにくく、皮膚に対してエモリエントな感触を与えるので、各種クリームやマッサージオイル、サンオイル、口紅などに広く用いられる。カカオ脂カカオの種子から得られる淡黄色の脂肪である。わずかにチョコレート様のにおいがある。パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸を含む。体温に近い融点をもっているので、生薬基剤に古くから使用されている。化粧品としては主に口紅に用いられ、またクリームなどにも使用される。
オレイルアルコール【高級アルコール】
マッコウ鯨、ツチ鯨の脂質の中に多量に含まれており、マッコウ鯨油のけん化蒸留などによって得られる。オレイルアルコールは無色一淡黄色の透明な液体である。ほかのアルコール同様乳化安定作用がある。クリームや乳液に便用され、シヤンプー、リンス液、へアトニック、ヘアブリーチ液などに過脂肪剤として配合される。
オレイン酸【高級脂肪酸】
オリーブ油、ツバキ油、牛脂などの油脂を原科として加水分解(けん化分解)したのち蒸留精製して得られる。オレイン酸は無色〜淡黄色の透明な液体であるが、空気中で徐々に酸化して着色し変敗臭を生ずる。化粧品原料としては、流動性のよい乳液、軟らかいクリーム、泡立ちのよい液体石けんやシャンプーの原料として用いられる。ただし酸化変敗しやすいので酸化防止剤を使う必要がある。近年、高純度オレイン酸がつくられ、その用途が拡大した。皮膚刺激牲も低下し、酸化安定性も向上したので敏感肌用石けんとか、高純度オレイン酸系界面活性剤など、オレイン酸固有の機能を利用したものが開発されている。
オレイン酸オクチルドデシル【エステル類】
ガーベット法によるオクチノレドデカノールとオレイン酸とのエステルで、油性感がなく皮膚へのなじみがよい。化粧品や外用医薬製剤の油性基剤に用いられている。
オレイン酸デシル【エステル類】
天然の油脂を原科としたオレイン酸とデシルアルコールを用いてエステル化したもので微黄色の透明な液体である。皮膚によくなじみ、すぐれた湿潤力と浸透力のある油性成分として、クリーム、乳液、メイクアップ製品、美容オイルなどに使用される。ジグリセリンイソパルミチン酸工ステルセパシン酸縮合物ジグリセリン、イソパルミチン酸およびセバシン酸をエステル化反応で合成したのち、精製しピタミンEを添加したものである。粘性のある液体である。以前口 紅の主成分であったヒマシ油の特徴をもちながら、安全性が高く口唇の生理状態を正常に保つことができる。この保湿効果は口唇のみならず皮膚のスキンケアにもよい。
オレンジラフィー油【動物油脂類】
ヒウチダイ科の魚類(通称オレンジラフィー)から得た無色〜微黄色液体の油脂で、不飽和高級アルコールと不飽和高級脂肪酸とのロウエステルの混含物である。脂肪酸細成はオレイン酸が50%以上である。皮膚になじみやすい、軽い感触の油である。ホホバ油と構造的にも感触的にもよく似ている。
▼カ行
カルナウバロウ【ロウ類】
南米、特にブラジルに生育するカルナウバヤシの葉、および葉柄から得た淡黄色〜淡褐色の植物産のロウである。成分はセロチン酸ミリシルをはじめ、脂肪酸と高級アルコールからなるエステルが約85%程度を占めている。カルナウバロウは融点80〜86℃で、ロウの中では最も硬度が大であるため、口紅に配合して夏季における軟化変形の防止と光沢を得ることができる。そのほか、クリーム類、脱毛ワックスの硬度を高めるために使用される。キャンデリラロウメキシコ北部をはじめ、アメリカカリフォルニアの南部、およびテキサス南部などの半乾燥地域に生育するキャンデリラ植物の茎から得られた帯褐黄色〜帯黄褐色の植物性のロウである。キャンデリラロウの融点は高く、カルナウバロウと同様、口紅の重要な原科として使用されている。相溶性改善のための脱樹脂キャンデリラロウが最近の化粧品に汎用されている
カロット油(キヤロット油)【植物油脂類】
ナニンジンの根に、落花生油またはダイズ油を加えて抽出したものである。黄色〜暗赤色の透明な油液で、特異なにおいがある。主成分はβ−カロチンとカロチノイドであり、美肌・整肌効果、皮膚代謝促進、皮膚乾燥防止、皮膚保護効果、紫外線吸収効果がある。クリーム、口紅、整髪料、石けんなどに使用される。
還元ラノリン【ロウ類】
ラノリンを還元(水素添加)して得られる白色〜淡黄色のロウ状固体で、高級アルコール、コレステロールなどの混合物である。外観、臭気、変敗性がラノリンに比較してすぐれている。さらに親水性が強く、抱水力はラノリンの約1.5倍であり、すぐれた油性基剤としてクリームや乳液に、製品にのびやねばり、塗りやすさを与える原科として口紅にも使用される。
キミルアルコール(グリセリルモノセチルエーテル)【高級アルコール】
天然にはサメ肝油の不けん化物中にスクワレンと共に存在する白色〜微黄色の結晶性粉末で、においはほとんどない。高度に精製された合成品が市販されている。皮膚に塗布したとき、のびがよく、しなやかな感じを与える。保湿性に富んでいる油性成分である。
吸着精製ラノリン【ロウ類】
活性白土によりラノリンから極性の不純物を除去して得られる白色〜淡黄色の軟こう様の固体のラノリンワックスである。基礎化粧品、メイクアップ化粧品、頭髪用化粧品など化粧品一般に使用されている。
キューカンバー油【植物油脂類】
キュウリの種子から得た脂肪油である。淡黄色〜黄色の透明な油液で、わずかに特異臭がある。キュウリはウリ科の一年生草木である。保湿作用、皮膚保護作用があり、クリーム、乳液、化粧水、メイクアップ化粧品などに使用される。
牛脂【動物油脂類】
ウシの新鮮な脂肪に水を加え、加熱して煮出した自色の固体脂で、わずかに特異なにおいがある。構成脂肪酸の主成分はパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸である。石けんの原科、軟こう基剤として重要な油性成分である。
ククイナッツ油(キヤンドルナッツ油)【植物油脂類】
ククイ(トウダイグサ科)の種子から得られる淡黄色の透明液体である。ククイは、ハワイに自生する落葉樹で、ククイの実は繊維質の外皮とかたい殻で覆われ、その皮肉は油脂を豊富に含んでいる。ククイナッツ油は、ハワイでは昔から、日焼けによる炎症を鎮めるのに用いている。主成分はオレイン酸、リノール酸、リノレン酸であり、必須脂肪酸を70%も含むので、健康食品の油材にもなる。皮膚によく浸透し、ドライスキンを柔歓にし、紫外線によるダメージを和らげるので、美容オイル、クリーム、乳液、サンケア製品、メイクアップ製品に使用される。へアトリートメント、シヤンプーなどにも応用できる。
鯨ロウ【動物油脂類】
鯨ロウはマッコウクジラの頭蓋骨の空洞内に存在しているロウを精製したもので、滑らかで光沢のある白色の固体である。主成分はパルミチン酸セチルで含有量は90%に達する。鯨ロウはクリームの油性成分に使用され、角質層によく浸透してエモリエント効果を与えると共に、製品の光沢と白さを増す特性がある。口紅の基剤にほかのロウと共に用いられるほか、セタノールの製造原科となる。近年鯨保護のため、天然鯨ロウの使用が禁止されるようになり、パルミチン酸セチルを主成分とした合成鯨ロウが代替されている。
グレープシード油(プドウ油)【植物油脂類】
ブドウの種子から搾油したものを精製した淡黄色〜黄色の透明な液体の油脂である。リノール酸、オレイン酸を主成分とするが、ほかの植物油と比較してピタミンE(トコフェロール)含有量が高いので、酸化に対して安定した油である。皮膚を健康な状態に保ち、非常に軽い感触でさっぱりしているので、エモリエント剤としても広く使用されている。
硬化ヒマシ油(カスターワックス)【植物油脂類】
ヒマシ油に水素添加して得られる白色の固形脂肪であり、カスターワックスともよぱれる。カルナウバロウやキャンデリラロウの代替品として、アイライナー、アイシヤドウ、マスカラなどメイクアップ化粧品に使用される。
硬質ラノリン【ロウ類】
ラノリンから液状ラノリンを除いた淡黄褐色のロウ様の物質である。主としてエステル類の混合物で、化粧品では口紅やポマードなどに便用される。そのほか、皮革の仕上げ、つや出し、クレヨン、スキーワツクスなどに使われる。
硬質ラノリン脂肪酸【高級脂肪酸】
ラノリンをけん化分解して得た脂肪酸様の物質を精製して得られる脂肪酸のうち、高融点の脂肪酸が硬質ラノリン脂肪酸である。硬質ラノリン脂肪酸は、炭素数の高いC24〜C31の脂肪酸を多く含んでおり、酸化安定性にすぐれている。
ゴマ油【植物油脂類】
ゴマの種子から得られる油である。ゴマはインド原産で、中国、インド、メキシコなどの熱帯や温帯で栽培される一年草である。ゴマの構成脂肪酸はオレイン酸、リノール酸が主成分である。そのほか、セサミン、セサモールを含む。セサモールは抗酸化性が強いのでゴマ油はリノール酸が多いにもがかわらず安定性がよい。ほかの植物油と同様にエモリエント牲を有することから、各種のクリーム、マッサージオイルに使用される。軟こう基剤としても用いられる。
小麦胚芽油【植物油脂類】
小麦胚芽を圧搾または抽出して得た淡黄褐色の透明な油脂である。リノール酸、オレイン酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸が多く、ほかにビタミンE(トコフェロール)を含む。皮膚機能を円滑にし、毛細血管の活動を活発にし皮膚細胞を若返らせる効果がある。多量のピタミンEを含む脂肪油として各種クリーム、乳液などに便用される。また、含有されているピタミンEには酸化防正剤としての効果もあるところから、酸化防止を目的として配合されることもある。
コメ胚芽油(オリザオイル)【植物油脂類】
イネの種子から得られる米ヌカを原料として得た淡黄色、粘注の油脂である。オリザノール、ピタミンA、Eを含む。日焼け防止作用、保湿作用、血行促進作用、消炎作用があり、日焼け・日焼け止めクリーム、ヘアトニック、仕粧水、乳液などの基礎化粧晶、およびメイクアッフ。化粧品に使用される。
コメヌカ油(コメ油)【植物油脂類】
コメの種子の精米直後のコメヌカから得られる淡責色の油液で、わずかに特異臭がある。コメ原油は中性脂肪のほかに、多量の遊離脂肪酸、ロウ分、トコフェロール、オリザノール、ステロールなどの有効成分、微量のリン脂質」糖脂質、金属などを含有する。脂肪酸の成分は、おもにオレイン酸、リノール酸、パルミチン酸である。空気や熱に対して比較的安定しており、コメヌカ油中のオリザノールが紫外線を吸収して皮膚を保護する効果がある。コメヌカ油脂肪酸はオレイン酸が多く、コメヌカ油から製造した石けんは水に溶けやすく、洗浄力がすぐれ、家庭用洗剤として使用されている。欧米では天然のサンスクリーンオイルとして使われている。
コレステロール(コレステリン)【高級アルコール】
哺乳動物の組織中に広く存在しており、ラノリン中にも遊離の状態または脂肪酸とのエステルとして多く含まれるため、ラノリンや牛や豚の脳から製造される。精製したものは白色の光沢のある粒状の結晶でエモリエント剤、乳化剤として用いられる。人体組織の構成成分であり、皮膚分泌物中にも含まれており、皮膚浸透性がよく、刺激も少ないので、エモリエントクリームや養毛剤などに広く配合される。
▼サ行
サフラワー油【植物油脂類】
ベニバナの種子から得られる淡黄色でわずかに特異臭のする油脂である。ベニバナは、ナイル河原産のキク科の草木である。主成分であるリノール酸は、必須脂肪酸として人体に不可欠の栄養素である。成人では血清コレステロールを低下させる作用がある。化粧品にはオリーブ油と同様に用いられるが、不飽和脂肪酸が多いので安定性に劣るため酸化防止剤と併用される。高級食用油として有用な油脂だが、化粧品には、エモリエント剤として各種のクリームに、油性基剤としてマッサージオイル、サンオイル、頭髪用油に便用され ている。
サラシミツロウ(白ロウ)【ロウ類】
ヨーロツパミツバチやトウヨウミツバチなどのミツバチの巣から得たロウを精製したものがミツロウである。これをさらに日光標白法、化学的漂白法および吸着ろ過法により漂白したものが、サラシミツロウである。ミツロウは成型しやすく、柔らかい感触を与えて融点を高め、ほかの油脂やロウ、着色料などを均質化し、分散する作用があるため口紅やチックに使用されやすい。
シアバター(シア脂)【植物油脂類】
シアの種子から得られる白色〜淡黄色の塊の脂肪である。シアは樹高が15mにもおよぶ喬木であり、中央アフリカに広く分布している。主成分はオレイン酸、ステアリン酸である。シア脂は皮膚炎や皮膚過敏症を防ぐ効果がある。またバルサム様の芳香をもち、体温付近で融解する性質に加え、低粘度で潤潜牲、拡散・浸透性にすぐれ、かつ香料の保留性が良好であることから、広く化粧品に便われている。
シトステロール(シトステリン)【高級アルコール】
ステリンの一つで、穀額や樹皮、葉部など植物に遊離状態、配糖体、脂肪酸エステルなどとして広く含まれる。コレステロールと科学構造が類似しており、皮膚に対する作用もコレステロールとよく似ているので、コレステロールの代用として使用される。また界面活性剤の原料としても使用される。
CDスクワラン【炭化水素】
肌にうるおいを与え、保持する成分であるスクワランをCD(シクロデキストリン)でおおい、粉末化した複合成分である。シクロデキストリンは環状に結合した多糖類の一種で、でんぷんを原科とし、バイオ技術(発酵法〉で製造された保湿剤である。
ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル【エステル類】
2、2’−ジメチルオクタン酸と2−ヘキシルデカノールのエステルである。皮膚に塗布したとき水蒸気透過性、通気性がよく、発汗をさまたげない特性がある。この特性を利用してあらゆる化粧品の油性基剤に用いられる。
植物性スクワラン【炭化水素】
オリーブ油、コメヌカ油、小麦胚芽油、ゴマ油などの植物から抽出されたスクワレンを水素添加したものである。実用化されているものはオリーブ油〈0.4−0.5%含有)を原科としたもので、オリーブスクワランとよぱれていた。サメ肝油に由来するプリスタンを含まない特徴がある。
水素添加ラノリンアルコール【高級アルコール】
ラノリンアルコールに水素を添加した白色〜黄褐色のロウ様の物質である。ラノリンアルコールは不飽和化合物を含み変化しやすいので、水素を添加して色、におい、安定化を図ったものである。ラノリンアルコール同様、皮膚に対する親和性、湿潤性に富み、その上に乳化性、分散性にもよい影響を与えて製品の状態外観などが改善される。各種クリーム、ローション、口紅、頭髪用化粧品などに広く用いられている。
スクワラン【炭化水素】
スクワランは、アイザメそのほかの深海にすむサメ類の肝油から得られるスクワレンに水素添加して得られるもので、無色透明の油である。スクワレンは、小麦胚芽油、オリーブ油にも0.1−0.7%存在している。またヒトの皮脂中にも約5%含まれ、コレステロールの先駆物質として知られている。スクワレンは不飽和の炭化水素であるため不安定であるが、水素添加して得られるスクワランは化学的に安定で、代表的な臭質オイルである。同じ炭化水索の流動パラフィンより油 性感が少なく、感触の非常によい油である。皮膚刺激はほとんどなく、エモリエント効果にすぐれている。広く化粧品に使用されており、特に高級化粧品には欠かせない原科の一つである。近年イソプレンを出発原科として合成されるスクワランも化粧品原科として実用化されている。また、オリーブ油起源のスクワランも植物性スクワランとして実用化されている。
ステアリルアルコール【高級アルコール】
鯨ロウまたはマッコウ鯨油からセタノールと同時に得られ、またオレイルアルコールに水素添加しても得られる。ステアリルアルコールはセタノールと共に代表的な高級アルコールで、白色のロウに似た感触のある固体である。皮膚を保護し、清らかにする作用をもち、温和でべとつかない光沢を与え、乳化製品の白色化を促進する。このためクリーム類、乳化類などに使用されている。
ステアリン酸【高級脂肪酸】
主として牛脂、大豆油および綿実油を加水分解などして得られる。白色の固体であり、一般に市販されているステアリン酸は純粋のものではなく、ステアリン酸とパルミチン酸の混合物である。ステアリン酸とパルミチン酸の混合比によって性質が異なるので目的によって使い分けられている。ステアリン酸はクリームの成分として非常に重要な原料で、クリームののび、硬さなどに影響を与える。各種クリームや乳液の油性原料、フアンデーションなどにも用いられるほか、金属 石けん、界面活性剤の原科としても重要である。
ステアリン酸イソセチル(ステアリン酸ヘキシルデシル)【エステル類】
イソセチルアルコールのステアリン酸エステルで、無色透明の油液である。皮膚に対する刺激性が非常に少ない。化粧品類の油性成分として皮膚に対する触感を向上させる。各種クリーム、へアクリーム、へアオイルなどの原料として広く使用される。さらに口紅、油性おしろい、固型おしろいなどのメイクアップ化粧品にも使用されている。
ステアリン酸コレステリル【エステル類】
コレステロールとステアリン酸のエステルである。白色〜淡黄色の結晶性粉末、あるいはロウ状物質で、わずかに特異臭がある。各種乳化物の乳化助剤としての性能がよい。口紅などのスティック製品に用いると展延性、付着性が向上する。
ステアリン酸ブチル【エステル類】
ステアリン酸とη−ブタノールより合成される無色の液体または半透明の固体である。化粧品用油性原料としてミリスチン酸イソプロピル(IPM)、バルミチン酸イソプロピル(IPP)などと共に古くから同様の目的で使用されている。そのほかカルナウバロウと併用すると特異なゲルを形成し、またネイルカラーの可塑剤に使用される。
セタノール(セチルアルコール、パルミチルアルコール)【高級アルコール】
鯨ロウまたはマッコウ鯨油を加水分解して得たアルコールを分留する方法、ヤシ油または牛脂を還元後、分留する方法により得られる。白色の光沢あるロウ様の固定である。セタノールは化学構造上、末端に水酸基を有するために親水活性があり、クリームや乳液に配合すると、その安定牲が非常に向上する。また、皮膚に対するエモリエント効果があり、クリームに光沢と白色を与える効果もある。口紅などのスティック状製品にも配合される。
セトステアリルアルコール【高級アルコール】
セタノールやステアリルアルコールと同様に、鯨ロウの加水分解または鯨油の還元によって得られる。白色から帯黄白色のロウ様の物質で、わずかに特異なにおいを有する。セトステアリルアルコールは通常はステアリルアルコールとセタノールの混含物である。クリームや乳液類のような乳化製品に多く用いられている。また口紅に配合し、皮膚の保護やのびやつきの調整に用いる。
セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエ一テル)【高級アルコール】
グリセリンのα−モノオレイルエーテルからなる。乳化剤、安定剤として有効である。水中で液晶を形成する性質を有しており、また水を包み込んで放しにくいという特徴を有している。紫外線吸収効果もあり、紫外線によるダメージからの老化防止も期待できる。また保湿成分として応用されている。
セラック【ロウ類】
ラックカイガラムシが樹液を吸って、樹脂を分泌する。この分泌物を精製したものである。ラックカイガラムシは、インド、タイ、マレーシア、インドシナ付近に棲息する体長1oくらいの小虫で無数に群れをなして特定の種類の樹木に寄生している。淡黄白色〜暗褐色の固体の本品をアルコールに溶解させるか、またはトリエタノールアミン、ホウ砂などを用いて水溶液として、ヘアスプレー、ヘアローション、ヘアラッカー、眉墨などに用いる。
セレシン(地ロウ)【ロウ類】
パラフィン、流動パラフィン、ワセリンなどのように石油原油中に含まれず、鉱脈として存在するオゾケライト(地ロウ)を精製したものである。オゾケライトはポーランド南部、バイカル湖付近、アメリカのテキサス地方の地中に黒色の塊として存在している。精製したオゾケライトすなわちセレシンは、無色または白色の固体で炭化水素の混合物である。セレシンは外観や性質がパラフィンに類似しているが分子量が大きく、比重、粘度、硬度が大で融点も高い。口紅やアイシャドウなどの固化剤に使用され、クリームやフアンデーションにも使用される。
▼タ行
タートル油(アオウミガメ油)【動物油脂類】
アオウミガメの甲羅の下にある体脂肪より抽出した淡黄色の油脂である。生産地としては南米ジヤマイカから北西200マイルにあるグランドケーマン島が知られている。リノール酸などの不飽師脂肪酸を多く含む。不快臭を有するので脱臭したものが使われている。不飽和脂肪酸は皮膚に対し浸透陸がよいので、各種クリームやそのほかの化粧品に使用されている。ピタミンFを含むことがら皮膚の治療によいともいわれる。現在は、ワシントン条約により輸入できなくなった。
大豆油【植物油脂類】
大豆の種子から得られる淡黄色の油脂である。リノール酸を43−56%含み、必須脂肪酸として、人体にとって不可欠の栄養素である。外用として皮膚に塗布しても、刺激を緩和し皮膚表面を保護し、乾燥を防止する。化粧品にはオリーブ油と同様に使われるが、オリーブ油よりも安定性が劣る。
茶油(茶実油、茶種子油)【植物油脂類】
茶の種子から得られる油である。黄色〜橙黄色の液体で、特異なにおいがある。茶はツバキ科の常緑樹で、温帯から熱帯にかけて生育しているが、原産地は束アジアであり、日本、中国、ィンドなどで広く栽培されている。主裁分はオレイン酸で、ほかにリノール酸、パルミチン酸などを含む。ツバキ油に類似した油であるが、ツバキ油に比ベリノール酸の含有率が高く、乾性肌に有効である。クリーム、乳液、サンオイル基剤、頭髪用化粧晶の油性成分として用いる。
月見草油【植物油脂類】
ツキミソウまたはそのほかの同属植物の種子から得られる淡黄色の透明の油脂である。北米原産で古くからインディアンが野生のものを用いて、その抽出液を皮膚の炎症や発疹に塗ったり、飲んでぜんそくの咳を鎮めたり、感染を防いでいた。月見草油中に存在するγ−リノレン酸は、血栓形成、動脈硬化の予防、制ガン作用などの働きがあるといわれている。石けん、化粧水、乳液などのほかメイクアップ化粧品に使われる。シヤンプー、リンスにも用いられる。
ツパキ油【植物油脂類】
ツバキ油はツバキの種子から採取される無色〜微黄色の油脂で、わが国では古来、髪油として重宝されてきた。ツバキ油の主成分はオリーブ油と同様、オレイン酸であり、クリーム、乳液などにも便用される。
長鎖−αヒドロキシ脂肪酸コレステリル(GLコレステリル)【エステル類】
主に炭素数が14から25のα−ヒドロキシ脂肪酸で、直鎖脂肪酸およぴイソ脂肪酸、アンチイソ脂肪酸の混合物である長鎖α−ヒドロキシ脂肪酸とコレステロールのエステルである。羊の毛から得た脂の一種で線維芽細胞の増殖効果に非常にすぐれている。また、抱水力が非常に高く、モイスチュア効果にすぐれているので美容液や老化予防する化粧品に配合されている。
デシルテトラデカノール【高級アルコール】
常温で無色透明な液体であり、刺激性はほとんどない。ほかの油性物質との相溶性が良好で、顔料分散力もすぐれているので、各種クリームのエモリエント剤、メイクアップの顔料分散剤などに使用される。
トウモロコシ胚芽油(マゾラ油)【植物油脂類】
トウモロコシの胚芽から得られる淡責色油状の液体である。精製したトウモロコシ油はマゾラ油ともよばれる。トウモロコシは米国、アルゼンチン、ブラジル、ユーゴスラピアなどの温帯地方で栽培されている。主成分はリノール酸、オレイン酸、パルミチン酸である。脂肪酸のほかに、リン脂質、トコフェロール、ステロールなどの微量成分が他の油脂に比較して多く存在する。主成分のリノール酸は血中のコレステロールを低下させるといわれ、加工食品への用途が広がっている。 クリームなどの油性成分として使用され、メイクアップ製品ののびをよくし、頭髪用化粧品などに配合すると、毛髪につやを与える。
トリミリスチン酸グリセリン【エステル類】
ミリスチン酸とグリセリンのトリエステルである。白色の粉末または結晶性の塊で、においはほとんどない。口紅などのスティック製品に用いられ、安定性のよい基剤になる。クリーム、乳液などの油性基剤に用いられる。
▼ナ行
ナタネ油【植物油脂類】
ナタネナの種子を圧搾あるいは抽出して得られる微黄色のやや粘性の油脂である。精製ナタネ油はナタネ油を部分水添したのち、精製したものである。ナタネ油はオレイン酸、リノール酸、リノレン酸などを多く含む。酸化安定性や加熱安定性の点では、固体脂(パーム油や硬化油)に及ばないものの植物油の中ではすぐれている。
軟質ラノリン脂肪酸【高級脂肪酸】
ラノリン脂肪酸のうち低融点の軟質の脂肪様物質が軟質ラノリン脂肪酸である。軟質ラノリン脂肪酸は、比較的炭素数が低く、分枝脂肪酸を多く含む。白色〜淡黄色の軟こう状の物質であり、比較的低分子量の脂肪酸および分枝脂肪酸を多く含んでいるために、溶解性やほかの物質との混和庄に富んでいる。
乳酸セチル【エステル類】
セタノールを主とする高級アルコールに乳酸を反応させて得たエステルである。皮膚のNMF(自然保湿困子)の一成分である乳酸のエステルであるため、毒性、刺激性が少ない。潤滑作用、柔歓作用のすぐれたエモリエント剤で、皮膚や毛髪に対して感触が非常によい.乳酸セチルは、各種クリーム、乳液、頭髪用化粧品、口紅、メイクアップ製品など広く使用される。クリームに使用すると、のびをよくし、感触を良好にし、すぐれた保護皮膜を皮膚上につくることができる。口紅 に使用すると、クリーミーな感触を与え、染料の溶解を助ける。また、軟こうの感触改良剤としても用いられる.
乳酸ミリスチル【エステル類】
ヤシ油の高圧還元によって得られる高級アルコールを分別蒸留して得たミリスチルアルコールに乳酸を反応させたもので、無色〜微黄色の油状または白色の固体である。皮膚に対して潤滑注、エモリエント性、耐水性を与え、のぴをよくし感触が非常に良好である。流動パラフィンなどの鉱物油、動植物油を用いた場合のオイリー感を減少させる性質があり、ぎらつきやべとつきなどを滅らす。
▼ハ行
パーシック油(杏仁油、桃仁油)【植物油脂類】
ホンアンズ、モモおよびその変種の核仁から得た無色〜淡黄色の透明な油脂である。アンズの種子から得られる油脂を杏仁油、モモの種子から得られる油脂を桃仁油といい、その性質が極めて類似しているので、これらを総称してパーシック油と名付けられている。
バチルアルコール(グリセリルモノステアリルエーテル)【高級アルコール】
天然にはサメの肝油の不けん化物中にスクワレンと共に存在する自色〜微黄色の結晶性の粉未である。刺激性がなく、のひがよく保湿生に冨んでいるので化粧品の油性成分、乳化剤、乳化安定剤としてキミルアルコールと同様に用いられる。
ハトムギ油【植物油脂類】
ハトムギから得られる脂肪油である。淡黄色〜淡黄褐色の油液でわずかに特異臭がある。ハトムギ油の主成分はオレイン酸で、ほかにリノール酸、パルミチン酸などが含まれる。ハトムギは、熱帯アジア原産の一年草で、国内でも各地で栽培される。殻をとった種子(ヨクイニン)を煎じ、お茶替りに飲むといぼとり、美肌に効きめがあるといわれる。石けんやクリーム、乳液などに使用される。
パーム油【植物油脂類】
オイルパーム(アブラヤシ)の果肉を圧搾して得られる無色〜赤黄色の液体〜固体の油脂である。オイルパームは、おもにマレーシア、インドネシアなどで生産されている。脂肪酸組成が牛脂と似ており、植物性脂肪酸の供給源として重要性が増してきている。石けんの原料として便用した場合、ヤシ油に比べて泡の持続性がよく、皮膚に対する刺激も弱い。
パーム核油【植物油脂類】
オイルパーム(アブラヤシ)の果実の核を圧搾して得られる油脂である。主成分はラウリン酸で、ヤシ油と脂肪酸細戒がよく似ている。単独では皮膚に対して刺激があるので牛脂などと併用する。石けんそのほかの洗剤原科に使われる。また、界面活性剤の原科として使われる。
パラフィン(固形パラフィン)【炭化水素】
パラフィンは石油原油を蒸留して、最後に残存する部分を充分に精製したもので白色のやや透明な結晶性の固体で炭化水素の混合物からなる。パラフィンは流動パラフィンと同様、無色、無臭、不活性で酸化変敗することがなく、乳化しやすい特性をもち、クリーム類、口紅、スティック状化粧品などの油性成分に使用される。ただし使用に当たっては、冬季に硬すぎ、夏季には軟らかく溶けやすい製品とならないよう注意すべきである。
パルミチン酸【高級脂肪酸】
パーム油やモクロウを原科として加水分解したのち蒸留精製して得られる。白色の固体でわずかに特異なにおいがある。化粧品原科としてほ、パルミチン酸より得られた石けんは、洗顔クリームの原科となり、エステル(パルミチン酸イソプロピル)、金属石けん、界面活性剤の原科として利用される。
パルミチン酸イソプロピル(IPP、イソプロピルパルミテート)【エステル類】
パルミチン酸とイソプロパノールから得られる無色透明な液体である。IPPはIPMと性状、作用が類似するため同様の日的で使用される。
ヒドロキシステアリン酸コレステロール【エステル類】
コレステロールの12−ヒドロキシステアリン酸エステルからなる。淡黄色のぺ一スト状でわずかに特異臭がある。抱水性があり、すぐれたエモリエント効果をもち、乳化安定作用もある。口紅などのスティック製品や、広く化粧品の油性基剤に用いられる。
ヒマシ油【植物油脂類】
トウゴマの種子より採取される無色〜淡黄色の油脂で、わずがに特異な臭気と味がある。ヒマシ油はその主成分が85〜95%含まれるリシノール酸であるため、他の油脂と異なり粘稠な液体であり、エタノールに溶解するなどの特性を生かして、エタノール含量の多いへアトニックに使用される。また顔科の分散剤として口紅にも使用される。またモクロウと共にポマードの重要な原料である。
ヒマワリ油(サンフラワー油)【植物油脂類】
ヒマワリの種子から得られる淡黄色〜黄色の透明な液体の油脂である。ピタミンE(トコフェロール)量は大豆油、トウモロコシ油に比べて少ないが、生理活性の高いα一体(アルファー体)が多く酸化防止という面で注目される。ほかの植物油と同様にエモリエント効果があり、化粧品へはクリーム類の油性成分や、エモリエント剤として広く利用されている。またサンオイルなどにはベースオイルとして利用される。
フィトステロール(フィトステリン)【高級アルコール】
植物油脂から抽出して得たステロールで、主としてβ−シトステロールからなる。白色の結晶性の粉末で、においはほとんどない。コレステロールと類似しており、皮膚吸収性がよくエモリエント効果がある。コレステロールの代用として基礎化粧品、頭髪用化粧品に使用されるほか、界面活性剤の原料としても使用される。
プリスタン【炭化水素】
サメ肝油中にスクワレンと共に存在し、スクワラン蒸留の前留分として得られる。無色、無味、無臭で、スクワランよりも軽い油性の感触をもつ浸透性の強い油状液体である。スクワランと同様にあらゆる化粧品に使用できる。特にメイクアップ製品、クレンジングクリームなどに使用される。しかし、皮膚刺激のあることがわかり、今ではほとんど使われていない。
粉末卵黄油(水素添加卵黄油)【動物油脂類】
ニワトリの卯黄から得た卵黄油を硬化して得られる白色〜淡黄色の粉末状の油脂である。不安定で使用しにくいという卵黄油の短所を改善する目的で開発された。卵黄油に比べ不飽和脂肪酸が少なく、ピタミンA、Eは失われているが、リン脂質含有量は変わらない。肌荒れに有効で、保湿作用がある。基礎化粧、メイクアップ化粧品、石けん、シャンプー、リンスに使用される。
へ一ゼルナッツ油【植物油脂類】
へ一ゼルナッツの種子から得られる無色〜淡黄色の油脂である。ヘーゼルナッツの実は栄養的にすぐれているので、食用にされている。主成分はオレイン酸、パルミトレイン酸である。パルミトレイン酸を多く含むことから、感触にすぐれており、また、髪につやとしなやかさを与える。基礎化粧品、オイルエッセンス、サンケアオイル、メイクアップ化粧品などの油性基剤に利用される。また、頭髪用製品にトリートメント剤、過脂肪剤として利用される。
ヘキシルデカノール【高級アルコール】
プロピレンを原科として得られる無色透明な油液である。油性物質であるが、油ぎらない感触をもち、ほかの油性物質との相溶性、化学的安定性が良好で酸化変質しにくいなどの特性があり、クリーム、乳液、口紅、頭髪用化粧品などに配合される。
ベヘニン酸【高級脂肪酸】
ナタネ油を原科とし、加水分解したのち蒸留精製して得られる高級飽和脂肪酸の混合物である。化粧品原料としては、乳化製品の安定性、温度耐性の改善、また製品に真珠光沢を与えたいようなときに使用される
ベヘニルアルコール【高級アルコール】
ナタネ油の還元アルコールより得られる炭素数C22の高級アルコールで白色ロウ様固体である。セタノール、ステアリルアルコールに比べて、炭素数が大きいので、安全性も高く、乳化安定性にすぐれているため代替使用されるようになった。セタノールをべへニルアルコールに置き換えると、融点が高いので、ワックス分を減量でき、温度耐性のよい製品をつくることができる。
ホホバ油【ロウ類】
米国南部、メキシコ北部の乾燥地帯に自生しているカン木の種子から得られる黄色の液体ロウである。古くから、ホホバ油は原地住民により、乾燥した皮膚を和らげ、油分を補う一方、余分な汚れを除いてフケや二キビ、切り傷を治すために用いた。本来は脂肪酸の高級アルコールエステルで構成されていて、植物性の液体ロウに分類されるが、液体であるのでオイルという言葉が便用されている。鯨などの動物以外から得られる液体ロウはめずらしく、近年の捕鯨禁止運動などの影響も手伝って、クローズアップしてきた原科である。刺敵性がない天然の液体ワックスとして、各種化粧品に使用されている。ホホバ油はほかの植物油脂に比ベて酸化安定性にすぐれ、使用感触が良好で、皮膚になじみやすくさっぱりしているので、クリーム、乳液、口紅などに便用される。また、二キピの治療、フケ防止に効果があり、毛髪の成長を促進するともいわれている。近年はプランテーションにより人工的に栽培が行れるようになった。
ポリエチレン末【炭化水素】
エチレンを重合して得られるポリエチレンの白色の粉末である。鉱物油に高温で溶解させるとゲルをつくる.ローションなどの白濁剤に利用されるほか、油性べ一スのゲル化剤に使用される。
▼マ行
マイクロクリスタリンワックス【炭化水素】
石油原油中に存在する固形の炭化水素で、精製したものは白色〜淡黄色のやや透明または不透明な塊である。石油原油から分離されるものは、ほかに通常のパラフィンがあるが、マイクロクリスタリンワツクスはパラフィンと異なり、結晶形が小さく、分子量が大きく、イソパラフィンを主成分とする複雑な混合物である。粘り気が強く、のびがよく、融点が高く、ほかのロウに混合すると結晶の成長を抑制する。また液体油と混合すると液体油が分離して発汗するのを防ぐなどの特 性がある。口紅、チック、アイシャドウ、クリームなどに使用される。
マカデミアナッツ油【植物油脂類】
オーストラリア原産の常緑の中高木のマカデミアの種実を圧搾して得られる油脂である。オレイン酸が主成分であるが植物油脂には珍しくパルミトレイン酸が多い。パルミトレイン酸を含有しているので感触にすぐれている。また、天然油脂としては珍しく酸化安定性にすぐれている。クリーム、乳液など基礎化粧品の油性成分として使用される。サンタンオイルや口紅、頭髪用化粧品のトリートメント剤などにも使用される。
ミツロウ【ロウ類】
ミツバチは、その働きバチの腹部の分泌腺からロウを分泌して巣をつくる。この巣から得られるロウを精製したものがミツロウである。ョーロッパミツバチおよびトウヨウミツバチの両種が主要で、広く各国でこの両種からミツロウが採取されている。ミツロウは淡黄色〜帯褐黄色の塊であるが、標白したものは白色の固体であり、これをサラシミツロウ(白ロウ)とよんでいる。トウヨウミツロウとセイヨウミツロウの成分は多少の相違ほあるが、共にパルミチン酸メリシルなどのロウエステルを主成分としている。ミツロウはホウ砂と併用し乳化剤としてコールドクリームなどに使用されるが、口紅、チックなどのスティック状の製品の重要な油性原料としても使用される。
ミリスチン酸【高級脂肪酸】
ミリスチン酸はラウリン酸と同様、ヤシ油やパーム核油を加水分解したのち蒸留精製して得られる。白色の油性の固体であり、特異なにおいがある。そのまま化粧品に用いられることはほとんどないがエステルの原科として使われている。特にミリスチン酸イソプロピルは広く使われている。ミリスチン酸石けんはおだやかな洗浄性や泡立ちの面から、石けんの原科の中では、最もすぐれているといわれている。
ミリスチン数イソトリデシル(MITD)【エステル類】
ミリスチン酸とイソトリデシルアルコールのエステル化物である。皮膚に対して浸透陸やのびがよく、ベとつかずさっぱりとした感触を与える。クリーム、乳液、化粧品、パック、頭髪用化粧品、フアンデーションなどに使用される。
ミリスチン酸イソプロビル(lPM、イソプロピルミリステート)【エステル類】
ミリスチン酸とイソプロパノールのエステルで、無色透明な粘度の低い油液である。IPMの名称で広く知られ、化粧品用油性原科として使用される高級脂肪酸のアルコールエステルの代表的なものである。皮膚に対して浸透性がよくソフトでさっぱりした感じを与える。ヘアオイル、サンタンオイルなどの化粧品基剤として使用される。口紅、フアンデーションなどのメイクアップ製品に溶解剤として配合すると品質を均一にする。各種クリーム、ローションおよぴへアクリームなどに油性成分の一部に使用すると、油っぽい感じを与えることなく、皮膚や毛髪にユモリエントな感じを与える。エタノールに比較的よく溶けるので、へアトニック、アフターシェーブローションなどのアルコール性ローションに配合すると、適当な油性が皮膚、頭髪に柔軟な感じを与える。石けん、シヤンプー、シェーピングクリームなどの過脂肪剤として配合すると油性効果をあげる。
ミリスチン酸オクチルドデシル(MOD)【エステル類】
オクチノレドデカノールとミリスチン酸より得られる無色の液体である。常温で液体であり、凝固点が低いことと、空気中で酸化されにくく安定であることなどの特性をもっている。また皮膚に対する作用も緩和で、IPMやIPPより刺激が少なく、のぴと触感がよく、流動パラフィンより高価であるにもかかわらず主要油性原科として多用されている。クリーム類の油性原科、へアクリーム、シヤンプー、リンス剤、油性メイクアップ製品などに使用される。
ミリスチン酸ミリスチル【エステル類】
ミリスチン酸とミリスチルアルコールから得られる白色の結晶性固体である。ほかのエステル類と同様な性質をもつので、クリームや乳液、口紅、メイクアップ製品に用いられる。
ミンク油【動物油脂類】
ミンクの皮下脂肪から得た淡黄色の脂肪油である。ミンクはイタチ科に属し、北アメリカの全域に分布している。ミンク油の脂肪酸成分は、オレイン酸、パルミチン酸などを多く含み、パルミトレン酸の含量が比較的高い。皮膚に対する親和性、湿潤性がよく、べとつかずさっぱりとした感触を与える。皮膚の老化防止、柔軟性を目的としても使用され、各種のクリーム、乳液、あるいは頭髪用化粧品などに使用されている。
メドウホーム油【植物油脂類】
メドウホームの種子から得られる淡黄色の透明液体の油である。メドウホームは北カリフォニア、南オレゴンなどに野生していて、白い小さな花を咲かせる。不飽和脂肪酸のエイコセン酸を主成分とする。皮膚に塗ると、しっとりと滑らかで、さっぱりした感触を与える。保水性の膜を皮膚上に形成し、皮膚の水分を保持する。クリーム、乳液などの基礎化粧品、頭髪用化粧品、メイクアップ化粧品、サンケア製品などに広く使用される。
綿実油【高級アルコール】
ワタまたはその同属植物の種子から得られる淡黄色透明な油脂である。充分に精製されたものが、アーモンド油やオリーブ油の代わりにクリーム、マッサージオイルなどの化粧品に用いられるが、リノール酸の含有が多いために酸化変敗を受けやすく、安定性が劣る。
モンタンロウ(モンタンウックス)【ロウ類】
アスファルト質の褐炭の溶剤抽出により得られる化石ロウである。おもな生産地はポーランド、ドイツおよびアメリカなどである。褐炭は、第3紀地質時代に植物性物質が、空気のない状態で分解して生成したもので、その原植物が含んでいたワックスと樹脂分を含有している。モンタンロウは、その起源のため鉱物系ワックスとして分類されるが、化学的には石油ワックスあるいはオゾケライトよりも、硬質の植物系ワックスに近い。硬くて粘着牲があり、溶剤保持性、光沢性にすぐれる。皮製品のコーティング、靴クリームなどのほか、高分子合成ワックスの原料に多く用いられる。化粧品では、クリームなどの基剤として使用される。
モクロウ【植物油脂類】
モクロウはハゼノキの果皮より採取される脂肪で融点が高く、ロウのような感じがするところから、モクロウという名でよばれている。主成分はパルミチン酸で80%程度を含有し、オレイン酸、ステアリン酸なども含まれている。モクロウは融点が高く、硬いので、ポマード、チックなど頭髪用製品の重要な原料である。
▼ヤ行
ヤシ油【植物油脂類】
ヤシ油はココヤシの種子より採取される油脂で、冬季は白色〜淡黄色の固体となり、夏季には無色〜淡黄色の液体となる。ヤシ油の構成脂肪酸はラウリン酸が最も多く、次いでミリスチン酸、パルミチン酸、カプリン酸が含まれている。ラウリン酸が多いために、ヤシ油から製造される石けんは、冷水によく溶けて泡立ちのよい特性をもつ。そのため牛脂と共に石けん、シャ ンプーの基本原料に使用される。ヤシ油はまた還元して高級アルコールとし、洗剤の原科にも使用される。また、マーガリンやショートニングの原科としても使われる。
▼ラ行
ラウリルアルコール【高級アルコール】
ラウリン酸を還元して得られ、またエチレンから合成される。ラウリン酸はヤシ油に多いために、資源的にはヤシ油が製造原料として用いられる。そのまま化粧品の油性原科としては用いられず、トイレタリー製品などの乳化安定剤、増粘剤、起泡剤として使われる。
ラウリン酸【高級脂肪酸】
ヤシ油やパーム核油などの油を加水分解したのち蒸留精製して得られる。白色の固体または無色透明の液で、持異なにおいがある。ラウリン酸から水酸化カリウムやトリエタノールアミンで中和して得られる石けんは、水に溶けて泡立ちがよく、液体石けん、シャンプーなどに使用される。また還元して得られるラウリルアルコールは洗剤の原料となる。
ラウリン酸ヘキシル【エステル類】
ラウリン酸と、η−ヘキシルアルコールから得られる微黄色透明の液体である。クリームや乳液の油性成分として、IPM、IPPと同様に、特に皮膚刺激の少ない原料として使用されている。まだ、アルコール性ヘアローションやシャンプー、石けんなどに過脂肪剤として配合すると油性効果をあげることができる。
落花生油(ピーナツ油)【植物油脂類】
ラッカセイの種子を圧搾して得られる淡黄色の液体の油脂である。ラッカセイはマメ科の一年生草本で、熱帯、亜熱帯および温帯地域で栽培されている。主成分はオレイン酸、リノール酸である。そのほかべへン酸、リグノセリン酸を含有している。皮膚に対するエモリエント効果、浸透性はオリーブ油、アルモンド油などと同じ程度である。
ラノリン【ロウ類】
半毛に付着している分泌物(羊脂)を精製して得られる、高級脂肪酸とコレステロール類、および高級アルコールのエステルの混合物からなる脂肪様の物質をいう。分類上はロウ(ワックス)に属し、人間の皮脂に近い組成をもつといわれ、水に溶けないが、約2倍量の水を吸収し、しかも乳化性にすぐれている。その特性を生かし、また皮膚や毛髪に対する親和性、湿潤性などに富むので、各種の化粧品に用いられてきた。しかし、臭気やアレルギー性などの種々の欠点があり、その特性を残し欠点を除去した各種のラノリン誘導体や、ラノリンの特性を強調した物質がつくられ使用されている。
ラノリンアルコール【高級アルコール】
ラノリンを加水分解して得られる高級アルコールやコレステロールなどの混合物で、黄褐色のロウ状または軟こう状の物質である。ラノリンを加水分解して得られる不けん化物から、石けんを除いて精製する。ラノリンに比較してコレステロールを多く含むので保水性や乳化性にすぐれ、乳化助剤として各種化粧品に用いられる。ラノリンアルコールは酸化変敗しやすいので、酸化防止剤を併用して使用されることが多い。人によっては刺激作用を示す場合もあるといわれている。
ラノリン脂肪酸【高級脂肪酸】
ラノリンをけん化(アルカリによる加水分解)すると、ラノリンアルコールとラノリン脂肪酸ができ、そしてラノリンアルコールを分離してラノリン脂肪酸が得られる。白色〜淡黄色のぺ一スト状の物質であり、不快臭が強いのでそのままではあまり使用されないが、工ステル化したものが使用されている。アンモニウム、カリウム、ナトリウムなどの石けんとして、クリーム、乳液、化粧水おょび顔料などの乳化剤、分散剤に使われる。
ラノリン脂肪酸イソプロピル【エステル類】
ラノリン脂肪酸とイソプロピルアルコールとのエステル反応により得られる淡黄色ぺ一スト様の物質である皮膚に塗ると液化し、柔軟でつやがあり、のびがよい乳化安定剤として多くの種類の化粧品に使用される。クリーム、乳液、口紅などに配合して皮膚になめらかな感触を与える。
ラノリン脂肪酸コレステリル【エステル類】
コレステロールとラノリン脂肪酸のエステルであり、黄褐色〜黄色のワセリン様の物質である。低アレルギ一性ラノリンほラノリン特有のねぱりや抱水性が失われる。そこでコレステロールを付加することによって抱水性、エモリエント性を補っている。クリーム、乳液などに使用される。
ラノリン誘導体【ロウ類】
ラノリンを原料としてつくった種々の誘導体(あるものを元として新たにつくりだされた全く別のもの)の総称である。ラノリンの特性を生かし欠点を補ったもので、べとつきが滅少したり、水溶性が増したり、アレルギー性が減少したり、色、においを改良したり、もとのラノリンと異なった性質を示すものが多い。液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリン脂肪酸、ラノリンアルコール、またこれに脂肪酸や酸化エチレンを付加したり特別の方法で処埋して化粧品に使用されている。液状ラノリンラノリンの固形部分を除去し、液状部分を取り出した黄褐色の粘牲な液体で、エモリエント効果があり、皮膚に対し浸透性、拡散性がよく、ラノリンよりも溶解性、特に鉱物油との相溶性がよい。ラノリンの代わりに乳化安定剤、色素の可溶在剤、分散剤として各種化粧品に使用されている。
卵黄油【動物油脂類】
ニワトリの卵の卵黄から有機溶媒で抽出して得た淡黄色〜褐色の粘注の油脂である。卵黄油に含まれるリン脂質とコレステロールは天然の乳化剤であり、化粧品の乳化剤の一つとして用いられるが、比較的保存が困難である。リン脂質の含有量が多い上に、ビタミンA、B、D、Eなども含有されているので高級なモイスチュアクリームなどに用いられている。
流動パラフイン【炭化水素】
流動パラフィンは、石油原油を蒸留し固形パラフィンを除去して精製したものであり、無色、無臭、透明な液状の炭化水素の混合物である。流動パラフィンは粘度によって軽質流動パラフィンと重質流動バラフィンに分類される。流動パラフィンは不活性で酸化変敗することが少なく、乳化しやすく、また皮膚によくのびて浸透性がほとんどない。油性の物質との相溶性がよいところから、油性の汚れや油性メイクアップ製品を溶解除去する作用が強く、またエモリエント効果があ るので、クレンジングクリームやコールドクリーム、ヘアクリーム、乳液などの油性原科として使用されている。
リノール酸【高級脂肪酸】
サフラワー油、大豆油、綿実油、ゴマ油、月見草油などに多く含まれる。無色〜淡黄色の油液で、特異なにおいがある。リノール酸は、リノレン酸、アラキドン酸と共に生理作用には欠かせない脂肪酸であり、体外からの摂取を必要とする必須脂肪酸である。リノール酸は、角質細胞間脂質の主成分であるセラミドの構成成分であり、皮膚の乾燥、皮膚老化、角化症などを防ぐ効果がある。しかし、リノール酸は不飽和脂肪酸なので、空気中で酸化されやすく、また、高純度の状態 で使用すると皮膚に対して刺激があるため、希釈(溶液に水や溶媒を加えて薄めること)したり、あるいはエステルとして使用される。
リノレン酸【高級脂肪酸】
月見草油、小麦胚芽油、ナタネ油、ローズヒップ油などに含まれる無色の油液である。リノール酸、アラキドン酸と共に必須脂肪酸とよぱれ、水素添加すればステアリン酸となる。洗浄剤、エモリエント剤として、基礎化粧品、頭髪用化粧品などに配合される。
リンゴ酸ジイソステアリル【エステル類】
イソステアリルアルコールとリンゴ酸のジエステルであり、高粘度の透明液体である。リンゴ酸ジイソステアリルは酸化に対して安定であり、粘度が高いわりにはべとつきが比較的少ない。ヒマシ油の欠点をなくした原料として、口紅の主原科のヒマシ油に代わって使用されている。
ローズヒップ油【植物油脂類】
ローズヒップの種子を圧搾して得られる淡責色の油脂である。ローズヒップは南米、ヨーロッパ、アジアに生息する野生のバラの一種である。ローズヒップの実にはピタミンCが含まれているので、食用となっているほか、風邪に効くといわれている。リノール酸、リノレン酸を多く含んでいることから、細胞組織の賦活化が期待され、日焼けや色索沈着を鎮静化する。水分保持、小ジワの手入れ、加齢による皮膚の老化の抑制などの美容効果があり、オイルエッセンスの油性成分、クリーム類、乳液のエモリエント剤などに広く利用されている。
▼ワ行
ワセリン【炭化水素】
石油から得られる半固形の炭化水素類の混合物である。常温で、流動パラフィンが液体、パラフィンが固体であるが、ワセリンは固形の油分が外相をなし、液体の油分が内相に存在する非晶質(コロイド状)である。白色〜微黄色の軟こう様物質で、無色無臭、化学的に不活性であり、粘着力が強く、油性を与えるので、これらの牲質を利用して、コールドクリームやクレンジング、クリームなどの油性クリーム、口紅やアイシャドウなどメイクアップ製品、ポマードやへアクリームな ど整髪料に使用される。