化粧品表示指定成分

化粧品の容器やパッケージに記されている成分表示は、1980年より「薬事法」で表示を義務づけられたもので、厚生大臣が指定した100品目と、香料を含めて101品目に及ぶ。表示される成分は、肌が弱かったり敏感な人に、まれにアレルギー性皮膚炎を起こす場合があると報告されている成分に限られている。つまり、表示成分の多少が安全性を示すのでなく、特定の成分に対するアレルギー反応をもつ人がその物質(アレルゲン)を避けて化粧品を選べるように、あるいは万一皮膚トラブルが起こった場合に皮膚科専門医の判断材料になるように表示してあるものである。

▼ア行
安息香酸及びその塩類
化粧品の防腐剤として使用される。
イクタモール
緩和な局所刺激性、静菌性、収れん性があり、薬用化粧品、薬用石けんなどに使用されることがある。一般化粧品に用いることは少ない。
イソプロピルメチルフェノール
殺菌、防腐、防黴剤として使用される。
医薬品に使用することができるタール色素を定める省令に掲げるタール色素
医薬品に使用することができるタール色素を定める省令に掲げるタール色素薬事法によって安全なタール色素のみを指定し、品質に関する規格が定められている。
ウンデシレン酸及びその塩類
真菌類の発育阻止作用がある。皮膚を衛生的に保つ目的で、タルカムパウダーに配合される。
ウンデシレン酸モノエタノールアミド
石けん、シャンプーなどに殺菌、防腐剤として用いられる。
エデト酸及びその塩類
硬水軟化の目的、あるいは透明化の目的で、化粧石けんや化粧水などに配合される。
塩化アルキルトリメチルアンモニウム
陽イオン性界面活性剤である。毛髪に柔軟性を与え、帯電を防止する作用がある。
塩化ジステアリルジメチルベンジルアンモニウム
陽イオン性界面活性剤である。毛髪に柔軟性、平滑性を与え、感触をよくし、帯電を防止することからへアリンスなどに用いられる。
塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム
陽イオン性界面活性剤である。毛髪への吸着がよく、静電気の帯電を防止する性質がある。
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム
陽イオン性界面活性剤である。毛髪に吸着されて帯電防止作用、毛髪をしなやかにする柔軟作用を有する。
塩化セチルトリメチルアンモニウム
陽イオン性界面活性剤である。毛髪に吸着し、帯電防止性、柔軟牲を与える。
塩化セチルピリジニウム
陽イオン性界面活性剤である。殺菌作用、防臭作用を利用して歯垢予防液などに用いられることもある。
塩化ベンザルコニウム
陽イオン性界面活性剤で、強い殺菌力を有する。
塩化ベンゼトニウム
陽イオン性界面活性で、強い殺菌作用を有する。殺菌作用、防臭作用を利用して、制汗剤などに配合されることもある。
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム
陽イオン性界面活性剤である。かなり強い殺菌力を持っている。
塩化リゾチーム
ムコ多糖分解作用を有する酵素で、卵白から得られる塩基牲ポリペプチドである。抗炎症剤として、ニキビの治療、ひげそりあとなど特殊な目的の化粧品へ利用される。
塩酸アルキルジアミノエチルグリシン
両性界面活性剤であり、強力な殺菌、消毒、洗浄効果を有する。毒性、刺激作用とも極めて弱いため外用剤への用途は広い。
塩酸クロルヘキシジン
合成抗菌剤でヒビデンの名で知られている。持続抗菌作用を必要とされる場合に用いると有効である。
塩酸ジフェンヒドラミン
抗ヒスタミン剤であり、アレルギー疾患に用いられる。
オキシベンゾン
紫外線吸収剤である
オルトフェニルフェノール
殺菌防腐剤である。
▼カ行
カテコール
強い還元力が利用され、染毛剤などに抗酸化剤として用いられる。
カンタリスチンキ
チンキ剤である。毛根刺激剤、頭皮刺激剤、止痒剤としてへアローション、へアトニックなどに配合される。
グアイアズレン
皮膚、口腔内の消炎作用、抗菌・抗黴作用、そのほか紫外線吸収作用もある。
グアイアズレンスルホン酸ナトリウム
グアイアズレンをスルホン化して得られる水溶性誘導体。抗炎症作用がある。
グルコン酸クロルヘキシジン
持続性の強力な皮膚殺菌消毒剤、器具消毒剤として使用されている。
クレゾール
殺菌力が強く殺菌薬、防腐薬として用いられる。
クロラミンT
殺菌剤として石けん、シヤンプー、リンスなどに使用される。
クロルキシレノール
殺菌、防腐剤で刺激、毒性は非常に低い。
クロルクレゾール
防腐剤として、プロテインシャンプーやベビー用品に使用される。
クロルフェネシン
殺菌防腐剤として使用される。
クロロブタノール
各種の製剤の防腐薬として使用されている。また麻酔作用もある。
5−クロロ−2−メチル-4−イソチアゾリン−3−オン
殺菌、防腐の目的で洗い流す化粧品(シャンプー、リンス、石けん、洗顔科)に使用される。
▼サ行
酢酸dl−α−トコフェロール
ピタミンE誘導体の一つである。皮膚の血行を盛んにして皮膚の老化を防止する作用を持つといわれる。
酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコール
非イオン性界面活性剤である。乳化剤、皮膚調整剤として使用される。
酢酸ラノリン
ラノリンのアセチル化物である。エモリエント性を有し、多くの化粧品に配合される。
酢酸ラノリンアルコール
ラノリンアルコールをアセチル化して得たアセチル化物である。エモリエント効果を有し、各種化粧品に用いられる。
サリチル酸及びその塩類
弱い殺菌力を有し、化粧品には防腐剤として用いられる。
サリチル酸フェニル
紫外線吸収剤として、各種化粧品に使用される。
ジイソプロパノールアミン
石けん乳化の中和剤として用いられる。
ジエタノールアミン
中和剤として、石けん、シヤンプー、リンスなどに用いられる。
シノキサート
紫外線吸収剤として使用される。
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)
比較的、刺激のない酸化防止剤である。
臭化アルキルイソキノリニウム
殺菌、抗菌、抗カビ作用をもつ。フケ、カユミの原因となる菌に対する抗菌力を有する。
臭化セチルトリメチルアンモニウム
陽イオン性界面活性剤である。殺菌作用、帯電防止作用、柔軟作用を有し、頭髪用製品、へアリンス、染毛剤などに用いられる。
臭化ドミフェン
陽イオン性界面活性剤で、殺菌作用を有する。殺菌消毒剤として使用されている。
ショウキョウチンキ
ショウガの根茎をエタノールで溶出したチンキ剤である。毛根刺激、頭皮刺激、止痒効果があり、へアトニックなどに配合される。
ステアリルアルコール
高級アルコールである。乳化安定助剤として、また皮膚を保護し、清らかにする作用を持ち、乳化製品の白色化を促進する。
セタノール
天然にはマッコウ鯨、ツチ鯨の脂質の主成分であるエステル中に含まれている。乳化安定作用を有し、また皮膚を保護し滑らかにして、温和なべとつかない光沢を与え、乳化製品の白色化を促進するので、クリーム、乳液類などに配合される。
セチル酸ナトリウム
各種クリーム、乳液などの乳化製品の乳化剤として使用される。発泡性、洗浄性が強い。
セトステアリルアルコール
高級アルコールの混合物で、主としてセチルアルコールおよびステアリルアルコールからなる。
セラック
ラックカイガラムシが樹液を吸って、樹脂を分泌するこの分泌物を精製したもの。皮膜形成剤としてヘアスプレーなどに使用される。
ソルビン酸及びその塩類
防腐、防黴剤として用いられる。
▼タ行
チモール
シソ科植物の揮発油の主成分で、強力な殺菌力を有する。殺菌剤として、歯みがき、マウスウォツシュ、シャンプー、へアトニックなどに用いられる。
直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
中性洗剤である。バブルバス、シャンプー、化粧石けんなどに使用されている。
チラム
殺菌剤である。鼻粘膜、咽喉粘膜および皮膚を刺激するので注意を要する。>
デヒドロ酢酸及びその塩類
防腐、防黴剤としてシャンプー、ヘアクリーム、歯みがきなどに用いられる。
天然ゴムラテックス
増粘剤、接着剤として練歯みがき、脱毛剤、フェイスマスクなどに用いられる。
トウガラシチンキ
毛根刺激剤、頭皮刺激剤、止痒剤としてへアローションなどに配合される。
dl−α−トコフェロール
ビタミンEである。皮膚に浸透して未梢血管を拡張させ、皮膚の新陳代謝を促進し、皮膚の老化を予防し、皮膚の保護や美化に効果を示す。
トラガント
ゴム様樹脂である。増粘剤、固着剤、乳化および懸濁剤として利用される。
トリイソプロパノールアミン
トリエタノールアミンの代替として各種化粧品に用いられている。
トリエタノールアミン
脂肪酸と反応して、エタノールアミン石けんをつくり、良好な乳化剤として広く用いられる。エモリエント効果も得られる。
トリクロサン
防腐防黴剤として使用される。
トリクロロカルパニリド
グラム陽陸蘭に対する防腐、殺菌作用をもつ。石けん、シャンプー、デオドラント製品などに用いられる。
▼ナ行
二コチン酸ベンジル
毛根刺激、頭皮刺激剤、止痒剤としてへアローションに使用される。
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン
殺菌、防腐の目的で洗い流す化粧品に使用される。
ノニルバニリルアミド
毛根賦活剤として頭髪用化粧品などに使用される。
▼ハ行
パラアミノ安息香酸エステル
紫外線を吸収する作用が強いので、日焼け止めクリームに配合される。
パラオキシ安息香酸エステル(略称パラベン)
防腐、防黴剤で、抗菌作用は広範囲の微生物に有効とされる。
パラクロルフェノール
殺菌消毒剤である。スキンクリーム、化粧水、へアトニックなどに用いられる。
パラフェノールスルホン酸亜鉛
収れん剤として、アストリンゼントローション、ひげそり用トニックなどに用いられる。
ハロカルバン
皮膚に対する刺激は少なく、殺菌剤として使用されている。
2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
紫外線吸収剤として用いられる。
ピロガロール
強い還元性を有する物質で、皮膚にながく使用すると刺激を伴い紅斑を生じる。化粧品では、サンタン、養毛剤、染毛剤などに用いられる。
フェノール
強力な消毒殺菌剤である。各種の殺菌消毒剤の効力判定の際の尺度である、石炭酸係数の標準となっている。
ブチルヒドロキシアニソール(BHA)
酸化防止剤であり、油脂に対し強い酸化防止効果を示す。
プロピレングリコール
保湿剤として用いられるほか、溶剤としてもすぐれた性質があるので可溶化剤としても用いられる。また、抗菌作用もある。
ヘキサクロロフェン
殺菌剤として使用される。特に石けん類に配合するのに通している。
ベンジルアルコール
天然には多くの精油中に遊離のアルコール、またはエステルとして存在する。主としてシヤンプー、石けん、そのほか一般の化粧品に用いられ、また、ジャスミン、チューベローズ、ライラックなどの花香科の調合料として用いられる。
没食子酸プロピル
油脂類の酸化防止剤として用いられる。ほかの酸化防止剤と併用すると、相乗効果を示す。
ポリエチレングリコール
水に不溶性の物質を均一分散させる働きをもっている。
ポリオキシエチレンラウリルエ一テル硫酸塩類
陰イオン性界面活性剤である。透明な高粘度のシャンプーの配合に通している。
ポリオキシエチレンラノリン
非イオン性界面活性剤である。また、ラノリンと同様エモリエント剤としての性質をもっている。
ポリオキシエチレンラノリンアルコール
非イオン性界面活性剤であり、乳化力にすぐれ、またエモリエント効果もある。
ホルモン
医薬部外品(薬用化粧品)に配合されるホルモン類は、卵胞ホルモン、副腎皮質ホルモンに限定されている。さらにそれらの種類、使用量などについては、基準が定められている。
▼マ行
ミリスチン酸イソプロピル
化粧品用油性原科の代表的なものである。皮膚に柔らかで浸透陸がよく、色素、香料などの溶剤、保留剤としてもすぐれている。
▼ラ行
ラウリル硫酸塩類
陰イオン性界面活性剤である。油脂を乳化する作用を持ち、洗浄作用、起泡性があり、シャンプーなどに利用されている。
ラウロイルサルコシンナトリウム
陰イオン性界面活性剤である。発泡剤、洗浄剤、殺菌剤、乳化剤として使用される。
ラノリン
羊毛に付着している分泌物を精製して得られるロウ類の油性原科である。
液状ラノリン
ラノリンから固形部分を除いた液状物質で、エモリエント効果が有り、ラノリンよりも皮膚に対しての浸透性、拡散性、柔軟作用が改善されている。
還元ラノリン
保水性、乳化性をもち、化粧品の乳化剤として用いられる。エモリエント剤としても使用される。
硬質ラノリン
ラノリンから液状ラノリンを除いたロウ様の物質である。口紅やポマードなどに使用される。
ラノリンアルコール
ラノリンをけん化した残りの不けん化物である。すぐれた保水性を有し、乳化剤として各種クリーム、ローション、口紅などに用いられている。
水素添加ラノリンアルコール
ラノリンアルコールに水素添加して得られる。ラノリンアルコール同様、すぐれた保水力をもち、皮膚に対して保護作用および親和性がある。

ラノリン脂肪酸イソプロピル
ラノリンをけん化分解して得たラノリン脂肪酸とイソプロピルアルコールとのエステルである。エモリエント性にすぐれ、また乳化性、顔料分散牲にもすぐれている。
ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール
乳化力のすぐれた非イオン性界面活牲剤で、エモリエント剤、加脂肪剤、帯電防止剤として使用されている。
レゾルシン
殺菌、防腐の目的で使用される。また、表皮剥離作用および止痒作用がある。
ロジン
ネイルエナメルやヘアスプレーなどに接着剤として用いられる。